カテゴリ:今月の草本( 24 )

今月の草本(2018年8月)

菅さん提供


クサアジサイ(草紫陽花 アジサイ科)           

                          花期8月~9月 

 立秋が過ぎて虫の声を聞くようになった8月の半ば過ぎ、とっておきの場所にお目当ての花を見に行きました。日中はまだまだ日差しが厳しいのですが、ここは山からの湧水(わきみず)の流れる沢のほとり..。ふた月ほど前に咲き終えたヤマアジサイの花殻を横目にして小さな滝から聞こえる水音を耳にしながら進んでいくと、期待にたがわずその花は咲いていました。


 この時期にこのような涼しげなところに咲いてくれているのがアジサイの仲間のクサアジサイ。名前にクサと付く通り、草本の多年草のこの山野草は木本のアジサイに比べるとか弱そうで花も数日で散ってしまいそうに見えますが、以外と長期間花を見ることができます。

 同じような環境に咲くヤマアジサイと比べると大きな装飾花も小さな花の集まりの両性花も繊細な感じがして、開花前の丸い蕾の縞模様は、美しい色糸を幾重にも巻いた日本に古くから伝わる優美な手毬(てまり)を連想させます。最初は垂れているこの幾つもの蕾が日ごとに立ち上がり、次々に咲いていくので長期間花が楽しめる訳です。


 花色はピンク色のものを多く見ますが株によって濃淡があり、さらに紫がかっているものや純白のものなどさまざまですが、ヤマアジサイに見るような青い花は見られません。

 木本のアジサイの花色は、土壌の酸性度(pH)で青や赤に変化することが知られていますが、クサアジサイはその影響を受けないのか、青いヤマアジサイが見られる近くに咲くものでも青い花にはならないようです。


 クサアジサイの青い花も見てみたいものですが、地域によっては白い花しか見られないところもあるようなので青い花を期待するのは贅沢というものでしょう。

 公園や家庭園芸で目にする装飾花が全体に丸く集まって咲く豪華で見応えのあるアジサイは野生種のガクアジサイを改良した園芸種ですが、人の手が加わっていないいかにも草という印象を持ち、(たなごころ)に隠れてしまいそうな花を咲かせるクサアジサイは、容易に手折(たお)ってしまえそうな華奢(きゃしゃ)可憐(かれん)な美しさを感じさせ、園芸種のアジサイとは一味違ったこれぞ山野草という魅力と味わいがあります。


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by str1685 | 2018-08-27 21:49 | 今月の草本 | Comments(0)

2018年02月11日(日)  例会

 今年の冬は特別に寒いです。前回の例会では帰りにアイスバーン状の登りでスリップ立ち往生かと思いましたが何とか脱出しましたが、今回の例会は用心の上に用心と思い朝一に軽トラ四駆で登り安全を確認しました。
 確認の結果大丈夫の判断が返ってきました。

参加者 11名
 
 北雲雀きずきの森(川西市と宝塚市の市境に位置)からクヌギをトラックに載せて運び込みます。午前中トラックへ積み込み作業を終えて山に登りますが今のところ雪は降っていませんが、空模様が気になります(北は雲が厚くなっています。)どうにかこのまま持って欲しいと神頼みもむなしく途中から降りだしました。どうにか山に到着。大至急材を下ろしトラックを下山させないと・・・。しかし、途中で立ち往生です。能勢電さんに急遽応援を求め軽トラ(四駆)で引っ張り出して頂きました。

 その後材の整理をして帰ることにしました。

玉切りした丸太をトラックに載せます。
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トラックはここまではいる事が出来ないので林内作業車に乗せて移動です。
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林内作業車からトラックに移し替え(手数がかかっています)。気になるのは空模様特に妙見山は雪が降りださないか心配です。(融雪剤は地道には効かないそうで心配です。)
 
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by str1685 | 2018-02-12 08:30 | 今月の草本 | Comments(0)

今月の草本(2017年11月)

菅さん提供


ヤマラッキョウ(山辣韮 ヒガンバナ科)           

                          花9月~11月 

 子供のころ実家では毎年ラッキョウを栽培していました。ラッキョウの花は秋に咲き、その花の横を学校の行き帰りで毎日通っていましたのでラッキョウの花は見慣れた花でしたが、同じような花が通学路の山道に数輪咲いていたのを覚えています。


 畑の作物がなぜ山に在るのか子供心にも不思議に思っていましたが、実はその花はヤマラッキョウの花だったと分かったのは花に興味を持ち出した一昔前のことです。

 花の正体が分かったところで生来のいかもの食いの性癖が頭をもたげ、ラッキョウの仲間なら食べられるだろうから今度目にしたら鱗茎を掘り取って食べてやろうと思い食の可否を調べたところ、以外にも食べられないという記述に接しました。

 ヤマラッキョウはラッキョウとは別種といわれていますが、近縁のノビルは毎年のように賞味しているのでヤマラッキョウも食べられるのではないかと内心思っていましたが、ごく最近この花を目にした折に再度調べてみると、食べられないという情報以外に食べられるという情報にもいくつも出くわしました。

 その情報によると、ヤマラッキョウの鱗茎はラッキョウほどには大きくならないことから山菜としてはあまり利用されていないが食べられるというもので、別の情報では生食の他に和え物や天ぷらで食べられると料理法まで紹介されていました。

 これはもう食べてみるほかはないと思ったものの、目にした所の花は数本で、鱗茎を採れば来年は花が見られなくなってしまうので今回はあきらめ、別の機会まで食べるのはお預けとすることにしました。

 話変わって、一般にエシャロットの名でも通用している生食に適した若採りラッキョウはその昔売り出す際に、ラッキョウの名では売れないだろうと西洋野菜で同じネギ属にあるエシャロットというおゃれな名で売りだしたところヒットしたそうです。

 そこでひらめいたのがヤマラッキョウを「ヤマエシャロット」の名で売り出せば、あまり見向きもされなかった山菜が一躍高級山菜に昇格して一財産築けるのではないかと・・・。


 なお、当初エシャロットの名で流通していた若採りラッキョウは、本物のエシャロットと区別するため現在はエシャレットと呼ばれているようです。



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by str1685 | 2017-11-25 07:33 | 今月の草本 | Comments(0)

2017年10月15日(日) 活動報告

 今日は雨(降るでも無し降らないでも無し小雨がぐずぐずと続く)。外での活動は諦め団栗小舎で・・・。

参加者数 13名

まつりの準備&小学生の「里山体験学習」の準備

薪の手配(15袋)、テーブル、パイプ椅子、ロケットストーブ用に小割した薪などを準備しテントを張って石焼芋のテストをしました。

祭りの用意は玄関に積み上げ持ち出し準備完了です。

雨でテントを張りその下でドラム缶で作った石焼窯でサツマイモを焼き上げ試食です。まずまずの出来栄えで美味しく頂きました。
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by str1685 | 2017-10-15 21:02 | 今月の草本 | Comments(0)

今月の草本(2017年 8月)

菅さん提供


トチバニンジン(栃葉人参 ウコギ科)           

                         花期 6月~7月 

 トチバニンジンをさがそうと思えば林下の半日蔭で腐植土が堆積したような所がポイントです。文字通りトチノキの葉に似た葉を付ける多年草で葉の形を知っていれば他の山野草と見まがうことはありませんが個体数が少ないので容易には姿を現してはくれません。


 花は他のウコギ科と同様に花茎の先に丸い形にまとまって付きますが白い小さな花は林の中では目立つものではありません。

 ところが、夏の終わりころになると花とは打って変わって真っ赤な実がいくつも寄り集まって付く様子は薄暗い林の中では俄然目を引きます。

 人参と名は付きますが根茎は人参の形ではなく横に這っていて節くれだち、この形が竹の節に似るというのでチクセツニンジン(竹節人参)の別名があるそうです。

 地上の姿かたちが良く似ていて高価な値段で取引されている朝鮮人参とは同じ仲間で、トチバニンジンにも薬効のあることが知られていて去痰、解熱、健胃薬として用いられているようです。

 薬としての用い方は乾燥させた根茎を煎じ詰めて飲用するのが一般的なようですが、薬用酒としての利用法もあるようです。


 トチバニンジンが意外にも有名な育毛剤にも用いられていることを知ったのはごく最近のこと。

根茎が手に入ったなら薬用酒にしてちびちびなめながら頭にもなすりつけて効果のほどを確かめて効果のほどを確かめてみることにしましょうか。


(トチバニンジンの実)

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(トチバニンジンの花)

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by str1685 | 2017-08-29 08:30 | 今月の草本 | Comments(0)

今月の草本(2017年 6月)

菅さん提供

フタリシズカ(二人静 センリョウ科)           

                          花期5月~6月 

 ヒトリシズカとフタリシズカは共に静御前の名に因んだ草花で、フタリシズカはヒトリシズカに遅れること一か月ほどで林の中や林縁に現れます。

 フタリシズカの花に少しでも興味を持った人なら、この草花の名前の由来は、菜を摘みに行った女に静御前の霊が取り憑き、その女と静御前の霊が揃って舞いを演じる能の謡曲「二人静」とかかわっていることはご存じのはず。

 降り注ぐ陽光の(もと)で鮮やかに咲き乱れる様々な花も魅力が有りますが、木漏れ日の中でひっそりと咲く花にもまた惹かれるものがあります。その代表は、と問われればこのフタリシズカと答えたくなります。

 二人と名の付くとおり、まっすぐ上に伸びた二本の花穂に丸っこい花(花びらではなく雄しべの一部分)が複数付きますが、土壌の養分の関係なのか、中には一本だけの花穂のものから三本以上のものも見かけます。


 華やかな白拍子の世界から義経の愛妾になり、後に義経と対立した兄頼朝に囚われ、心ならずも頼朝の前で舞い踊ることになっても義経を思い慕う舞を舞った静御前。

 やがて頼朝に放免されたのち、人々の前から姿を消したその生き様を思い浮かべながらこの花を見ていると、静御前の情念がほとばしっているかのようなヒトリシズカの花姿とは対照的に、フタリシズカの花は内に秘めた情念の舞姿のようにも思えてきます。


 フタリシズカは控えめで目立たない花ですが、花の名前の由来を知った後でこの花に出会えば、誰もが足を止めずにはいられない不思議と人を引き付ける草花です。


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by str1685 | 2017-06-16 20:47 | 今月の草本 | Comments(0)

今月の草本(2017年 3月)

菅さん提供


シュンラン(春蘭 多年草 ラン科)           

                          花期34

 古都奈良には春を呼ぶともいわれる東大寺二月堂のお水取りの行事がありますが、野や山で自然に根差した生活を送っていた昔の人は、梅のつぼみの膨らみ、雪の中から顔をのぞかせたフクジュソウ、フキノトウ等々その土地々々で毎年変わることなく律儀に自然が届けてくれる春の便りを敏感に感じ取っていたものと思います。


 オオイヌノフグリが我が世の春とばかりに野辺一面に咲くころ、シュンランも開花時期を迎えます。
 漢字では「春蘭」と書くこの蘭は、まさに春を告げるに相応しい花といっても過言ではないでしょう。
 とはいえ春を謳歌しているというような目立つ花ではありません。

 夏場には新緑の間から木漏れ日がこぼれ落ちる雑木林のやや乾燥気味の所にうつむき加減にひっそりと咲き、花の茎は透き通るような膜質の鱗片におおわれ萼片と花弁は緑色で、開店祝いや催事、贈答用で使われる胡蝶蘭やシンビジウムのような豪華さや華やかさとは全く無縁です。


 この花は古来、詩文や書画などの風流をたしなむ文人墨客(ぶんじんぼっかく)に広く愛されたそうです。

 そのような粋人が食指を動かされたのは、花言葉にある「気品」「清純」「控えめな美」「飾らない心」等のシュンランの慎ましやかなたたずまいから受ける印象によるものだったのでしょうか。

 風流を解せない小生ではあっても、この花を眺めているといっぱしの風流人になった気分に浸れる、そんな趣のある草花です。


 シュンランは花屋さんで売られているシンビジウムの仲間だそうで、学名にはシンビジウムの名も一部使われています。分類上は同じでも日本のシュンランの花姿は、和服姿の女性から感じられる奥ゆかしさや慎ましさにどこか相通じるものが有るように思えます。

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by str1685 | 2017-03-11 20:55 | 今月の草本 | Comments(0)

2016年12月 今月の草本

菅さん提供

マツカゼソウ(松風草 多年草 ミカン科)           
                      花期8~10月

 沢沿いの細い道を歩いていた師走の初めのこと、立冬は間近というのに足元を見やればピンクの可憐なマツカゼソウの花姿が。
 この花は本来は白い花ですが、遅くに咲く花はピンク色にもなるようです。それにしても多くのマツカゼソウは既に実を結んでいる中で、今頃花を咲かせて実が結べるのかと心配してしまいます。
 マツカゼソウは谷筋などの夏場にはひんやりした所でよく見かけます。そんなところから松風草という涼やかな名前が付けられたのでしょうか。
 この草花の名とミカン科の名に引かれて柑橘系の爽やかな香りを期待して葉を揉んで匂いを嗅いでみると期待外れになりそうです。その独特な匂いは鹿の食害から逃れることには役立っているようで、毎年同じところで群生が見られます。

 花は花冠から飛び出しそうな形で子房が付いていて、受粉後に子房が熟してくると同じミカン科で木本のコクサギの実とそっくりの実の形になってきます。

 この草花には花の盛りには見られなかったもう一つの見どころが有ります。それは草紅葉。霜に打たれると鮮やかな色もくすんでしまいますが、本格的な冬が来る前の束の間の自然が演出した見事な草紅葉に出会えれば、山歩きの疲れもいっぺんに吹き飛んでしまいます。

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by str1685 | 2016-12-25 15:40 | 今月の草本 | Comments(0)

今月の草本(2016年10月)

菅さん提供

サクラタデ(桜 蓼 多年草 タデ科)           
                          花期9~10月 
 秋になるとミゾソバなどのタデ科の植物の開花がいろいろ見られます。
 数年前に川沿いのぬかるんだ小道を歩いていた時、前方にピンクに染まった一帯が目に入りました。同じように湿地に咲くミゾソバとは明らかにピンクの密度が違うので写真でしか見たことのないサクラタデはないかという思いが瞬時に頭をよぎりました。近づいてみると予想通りのサクラタデで花の美しさに感動した思い出があります。タデ科の花径は2~3㎜ほどのものが多い中でこの花はかなり大きく8mm程もあって花の一つひとつを良く観察することができます。
 最初にサクラタデの名前を考えた人も花の色や形から桜の花をイメージして、この名前以外は頭に浮かんでこなかったのではないでしょうか。サクラタデはこの花にはまさにぴったりの名前です。

 同じタデ科でピリピリ辛いヤナギタデの葉は刺身のつまやアユの塩焼きに添えられる蓼酢の元になりますがサクラタデは辛くないのでそのような使い方はされません。でも刺身に添えられることのある花紫蘇のようには使えそうです。この花が食べられるのかどうかは保証の限りではありませんが、フランス料理のオードブルのお皿に添えればグンと料理が引き立つように思えますがいかがでしょう。
 タデ科はよく似たものが多く、この花に似たものに花の白いシロバナハナサクラタデとシロバナサクラタデといわれるものがあるようで種類の見極めが難しい花の一つです。

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by str1685 | 2016-10-25 20:08 | 今月の草本 | Comments(0)

今月の草本(2016年8月)

菅さん提供

ミヤマウズラ(深山鶉 常緑多年草 ラン科)           
                          花期8~9月 

 8月といえばお化けが話題になる季節ですが、山で出会えるお化けにそっくりの花があります。
 お化けといっても日本のお化けではなく、シーツをかぶって両手を広げたような格好のハロウィンのお祭りに出てくる西洋のお化けです。
 こんな花を付けるのがラン科のミヤマウズラで、林内のやや湿っているようなところをさがせば、名に有る深い山でなくても低地の山でも目にすることがあります。
 草丈は花茎が伸びた花の時期で15~16㎝前後で、花茎の無い冬場には落ち葉に埋もれてしまわないかと心配になるほどの小型の蘭です。花の大きさも1㎝にも満たないほどで形だけでなく良く見れば目と口に見えるところがあって、さらにお化けの印象を深くしてしまいますが、何とも愛嬌のあるお化けといった感じです
 花の形は見ようによってはよちよち歩きの鳥のヒナにも見えて、そこから鳥にちなんだ名が付いたのでは思ってしまいますがそうではなく、葉に有る白い模様が鳥のウズラの羽の模様に似ていることから来たということです。

 古くから山野草の愛好家の間では、ミヤマウズラの葉の模様の入り具合を観賞価値の基準にしていたとかで、こんな小さな葉の模様を愛でる日本人の機微の細やかさに改めて感服せずにはいられません。

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by str1685 | 2016-08-23 22:03 | 今月の草本 | Comments(0)