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川西里山クラブ str1685.exblog.jp

里山の整備・管理活動を行い、自然に親しみながら会員の親睦と健康維持などを目的としています。


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カテゴリ:今月の樹木( 122 )

菅さん提供

エドヒガン(江戸彼岸 落葉高木 バラ科)          

                                    花期4月  果期67

「出会いの(たえ)(ざくら)」と名付けられたエドヒガンが妙見山の中腹で毎年美しい花を咲かせます。妙見の森ケーブルの山上駅を降り、坂を登った所のふれあい広場からエドヒガンの群生する谷を見下ろし、その中で一番大きな桜が出会いの妙桜です。


 この谷の桜は川西市の天然記念物に指定されていて、出会いの妙桜の愛称は指定の翌年に、川西里山クラブと能勢電鉄株式会社主催で行った公募の中から選ばれて名づけられたもので、妙見山に咲く妙なる美しい桜の(もと)で多くの人に素敵な出会いがありますように、との願いが込められています。


 10種あるといわれる桜の原種の一つのエドヒガンの花は桜の中では小さめですが、葉が出る前に咲くのが大きな特徴です。日本全国に最も多く植えられている園芸品種のソメイヨシノの片親としても知られていて、この特徴はソメイヨシノにも受け継がれています。


 花は基部の(がく)(とう)と呼ばれる部分が丸く膨らんでいて、これにより他の種類とは一目で区別することができます。

 一般に桜の樹皮には横に伸びた皮目(ひもく)といわれる盛り上がった無数の筋が見られます。エドヒガンにも若い木には目が見られますが、ある程度の樹齢になると皮目が消えて縦に幾筋も溝ができます。花の無い時期にはこの縦筋がエドヒガンを同定する目安になります。

 エドヒガンは寿命の長いことでも知られていて、樹齢2000年と言われる山梨県の山高神代桜(やまたかじんだいさくら)や岐阜県にある樹齢1500年と言われる根尾谷淡墨桜(ねおだにうすずみざくら)はエドヒガンです。その他の地域の長寿の桜のほとんどもエドヒガンですが、ソメイヨシノにはこの長寿の特徴は受け継がれておらず、寿命は60年から80年程度と言われています。

 ソメイヨシノの花色や開花時期に個体差はほとんどありませんが、エドヒガンの花は白や紅色の濃いものから薄いもの、開花時期や葉の形などが多様で、ケーブル中腹山手側の紅色がひときわ鮮やかなエドヒガンは(さくら)(くれない)と呼ばれています。

 桜の季節には街中を離れて自然の中の出会いの妙桜の(もと)で花見をすれば、素敵な出会いがあるかもしれません。

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右の一段と濃いピンク色の桜が《桜紅》です。
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by str1685 | 2019-04-15 08:57 | 今月の樹木 | Comments(0)
菅さん提供


アブラチャン(油瀝青 落葉小高木 クスノキ科)          

                                  花期3月  果期910

 植物の名前を見ていると、なるほどと思わせるものや、なぜこんな名前と思わせるものが少なからず見受けられます。思いつくままに列挙すれば、ヘクソカズラ(屁糞葛)、バクチノキ(博打の木)、ショウベンノキ(小便の木)、イヌノフグリ(犬の陰嚢)、シモバシラ(霜柱)、ハキダメギク(掃溜菊)、ネコノチチ(猫の乳)など。

 標準和名でこれですから地方名となると数えきれないほどありそうです。名の通ったものでいくつか挙げると、ナンジャモンジャ(標準和名ヒトツバタゴ)、ヨグソミネバリ(夜糞峰榛標準和名ミズメ)、ウシゴロシ(牛殺し 標準和名カマツカ)など。

 これらは花の印象や実の形、においなどが名前の由来になっているようですが、物騒なものや声に出すとはばかられるようなものもあって、そのような名前をもらった植物にとってはとんだ迷惑でしょう。

 そんな中でアブラチャンとはなんとも可愛い名前です。アブラクンでもアブラサンでもなくアブラチャンとなったのにはちゃんとした理由があって、実に多く含まれる油分が関係しているようです。日本の古い塗装技術に油と松脂を混ぜて塗る「チャン塗り」というものがあり、チャンは漢字で瀝青と書くようで、この瀝青に由来するようです。

 瀝青を辞書で引くと天然アスファルト・コールタール・ピッチなどの種類があり、防水剤や防腐剤などに用いられているとあって、どうやらここのところがアブラチャンとつながったと思われます。余談ですが教科書に出ていた瀝青(れきせい)(たん)とはこの瀝青を含む比較的柔らかい石炭ということを今回知りました。


 花の時期には良く似た花のダンコウバイもあって見分けが付きにくいこともありますが、アブラチャンには花序(花の集合体)に比較的長い柄があり、ダンコウバイは花序柄が短くて花が枝に直に付いているように見えます。

 実は熟してくると果皮が割れて大きな種が現れます。種の油は灯火用や工業油として利用され、材はしなりとねじれに強いことからカンジキの輪に重宝されたそうです。

 この木をウシゴロシと呼ぶ地方もあるようですが、カマツカ同様に材の性質を活かして牛の鼻輪に利用されたことでそのように呼んだものと思われます。

 

 なお、鼻輪は牛を殺す目的でするものではなく、鼻輪を付けることにより牛の動きを制御できることからウシゴロシというようになったというのが小生の解釈です。

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by str1685 | 2019-03-25 15:41 | 今月の樹木 | Comments(0)

菅さん提供


ツガ(栂 常緑針葉高木 マツ科)          

                                   花期45月  果期10

 裾野に田園が広がる小高い丘の細い道を登っているとき、中腹で足元にたくさんの松ぼっくりが落ちているのを目にしたのは、春まだきの二月の良く晴れた日でした。

 見上げても松の木は見当たらず、近くにぽつんとそびえていたのは、葉の形からは松の木には見えない一抱えはありそうな大木でした。

 松ぼっくりと大木を見比べながらしばらく考えたところ、大木の正体はほどなくマツ科のツガということが分かりました。


 アカマツの松ぼっくりは拾って遊んだり、良く燃えるのでかまどの焚き付けに使ったりして子供の頃からなじみのあるものでしたが、ツガの松ぼっくりを見たのはこの時が初めてのことでした。

 松ぼっくりはアカマツのものと外見はそっくりですが、かなり小ぶりという違いがあります。ひだの間に入っている種は翼を持っていて風で散布される点はアカマツと共通です。


 アカマツは尾根筋でよく見かける樹木で、ツガも同じような環境を好むようです。分布は本州以西となっているようですが、アカマツほどには見かけません。

 ツガの大木のある丘の頂上は、戦国時代には山城が築かれていたところで、土塁や空堀が今に残っていて、一角にはかつては社殿を構えたそれなりのお社があったようですが、今では小さな祠が鎮座するだけとなっています。

 神社で大木になった杉を良く目にするのは、天を衝くようにそびえるこの木のてっぺんに神が降臨するという思想があるためと言われていますが、ツガも同様に神木として植えられているところも全国的に見るとあるようです。


 戦国武将が戦勝祈願をしたであろうと思われる山上の社殿があった周りにもツガが植えられ、中腹で見たツガは代を継いできたその子孫だったのでは、などと思いを巡らしながらその日は山城の遺構を後にしました。


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by str1685 | 2019-02-19 17:46 | 今月の樹木 | Comments(0)
菅さん提供

カナメモチ(要黐 常緑小高木 バラ科)          

                                 花期56月  果期1112

 樹木の花がどれも散って若葉になってしまった中で、紅葉の季節でもないのに思いがけず赤い葉が見える、と清少納言が枕草子に取り上げている樹木はカナメモチと言われています。

 季節が巡って年も改まった真冬、紅葉していた木々のどれも葉を落とした冬枯れの中に、思いがけず赤い実を鈴なりに付けたカナメモチを見ることがあります。

 別名アカメモチと言われるように春先の新葉は赤く、新緑の中で良く目立ちます。真冬の季節には常緑の濃い緑の葉と対照的な真っ赤な実もいやが上にも目立つ存在で、鳥たちにとってはこの時期には貴重な食料と思われますが意外と食べられてはいないようです。

 いろんな木の実を味わった中ではカナメモチは不味い中でもとりわけ不味いというほどでもなく、バラ科の実の果実酒はどれも芳醇な酒になった経験から、カナメモチの実でも旨い酒ができるのではないかと思っているくらいなので、鳥の味覚と人の味覚とではかなり違いがあるということなのでしょう。

 カナメモチは漢字では要黐と書き、固い材が扇子の要に使われたということと、革質の葉がモチノキに似ることからこの名が付けられたようです。

 赤い実を付けるマンリョウやナンテンは正月飾りに良く使われます。マンリョウは万両に通じ、ナンテンは難を転ずるに通じる縁起物という訳ですが、カナメモチについては縁起物扱いされて正月に使われるという話は聞きません。それどころか、枕草子の中では品が無い感じ(しななき心地)の木とさえ書かれています。

 緑に映える赤い実も、梅の花に似た白い花も、どこがどのように品が無いのか凡人にはさっぱり分かりませんが、カナメモチの名誉のために正月飾りに使える要素がないか考えてみました。

 物事の最も大切な点や事柄を指して肝心要と言うときの要の語源は、扇子の要に由来すると言われています。要は扇子の中骨がバラバラにならないように束ねて留めてある最も大事な部分で、その扇子は開いた時の末広がりの形から縁起物として正月飾りにも使われます。

 カナメモチの花言葉は「賑やか」。その実を正月に飾れば一家が一つにまとまり、賑やかな正月が迎えられるということになります。

 カナメモチのモチも正月には欠かせない餅に通じ、マンリョウやナンテン同様に縁起の良い植物となります。


 という次第で、めでたく縁起物の仲間入りと相成、めでたしめでたし。

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by str1685 | 2019-01-20 21:54 | 今月の樹木 | Comments(0)

菅さん提供


シャシャンボ(小小坊 常緑中高木 ツツジ科)          

                                花期67月  果期1112

 チャセンボと言う木をご存知ですかと問われたのは、あるクリニックの先生と庭木の話をしていた時のこと。

 そのような名は聞いたことも活字で目にしたこともなく、どんな樹木か気になってチャセンボチャセンボと呪文のように唱えながらクリニックを後にしました。

 外来の樹木かとも思いましたが、この先生は普段は白衣姿でもご自宅では和服の似合いそうな恰幅の良い方で、ツリバナやアクシバなど風流を解する人ならではの樹木がご自宅の純和風の庭園には植えられ、下草も日本の森で見られるようなものを検討されていて外来樹ということはあり得ません。

 言葉の響きからどこかの方言ではと思いつつ帰宅後に調べてみると、愛知や三重などでシャシャンボのことをチャセンボと呼んでいることが分かりました。

 シャシャンボはブルーベリーと同じツツジ科スノキ属の樹木で、実に六角形の萼のあとが残るところや白い粉をふくところはそっくりで、ジャムにも果実酒にもしたことのある見慣れた樹木ですが、チャセンボがシャシャンボだったことには思い至りませんでした。


 ツツジ科の中では珍しく高木になる樹木で、初夏に咲く白い壺状の花は先端が小さく反りかえり、ネジキやアセビの花に似ています。革質の葉を持つ常緑樹で、真っ赤な美しい新葉に出会うこともあります。

 小枝をしごけば子供の掌にはすぐにいっぱいになるほど採れる実は小粒ながら甘酸っぱく、昔の子供たちには格好のおやつだったという話をよく聞きます。

 わんぱく坊主が得意げに高い所によじ登り、実をパクついている様子が漢字で小小坊と書かれた字面(じづら)から、さらにはチャセンボの語感やシャシャンボの語感からも目に浮かんで来るようです。

 和風庭園の趣を出すために要所々々に植えられる役木の一つとしてシャシャンボも利用されることがあるようですが、この樹木の魅力の一つは、大きくなると樹皮がはがれて赤みがかった樹肌が見られるようになることです。

 眼に良いとされるアントシアニンを多く含む実は、ブルーベリーと違って熟しても皮が固く、ジャムにしてもモサモサ感があるのが少し難点ですが、冬場に入っても手に入るうれしい山の幸です。

(写真は、果実、花、新葉の順)

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by str1685 | 2018-12-15 20:37 | 今月の樹木 | Comments(0)
菅さん 提供

ヤブサンザシ(藪山査子 落葉低木 雌雄異株 スグリ科)          

                                   花期45月  果期1011

 以前に沢山採れたらジャムを作ってみようと思い、庭の隅で育てていたスグリの実は熟しても緑色のままでしたが、秋の山歩きでは林縁などで真っ赤に熟してはち切れそうになったスグリ科のヤブサンザシの実を目にすることがあります。


 ヤブと名の付く植物には、藪に生えるという意味と人の役に立たないという意味で付けられるものがありますが、ヤブサンザシは暗い藪の中では見られず、日当たりの良い崖や大小の石が混じるガレ場で見られますので当然後者の意味になります。

 人の役に立つサンザシはバラ科の植物で、健康食品や薬用として用いられスーパーフードとして高い評価があるのに対して、ヤブサンザシの実は食用にはならず薬効もないようです。そのようなところからヤブサンザシの名になったようです。

 ヤブサンザシに出会った当初、見た目に美味しそう見える実に惹かれて口にしたことがありますが、食用のスグリとは大違いで本当に不味いものでした。

 小さい薄黄色の花は目立たないうえ実も食用になりませんが、実の美しさから庭木や盆栽としては利用されているようです。

 樹高は成長しても1メートルほどですが、地際からも一つひとつの枝からも良く枝分かれするためある程度の場所は必要としても、庭木として利用する場合は自然の中の生育環境からみてあまり手間はかからないと思われます。

 秋の深まりにつれ、瑞々しかった赤い実は次第に萎びてきて、ススキの穂と並んでいる様子などを見ると、過ぎゆく秋をいやがうえにも感じさせるものとなってきます。


 庭に植えれば、秋の感傷に浸る格好の庭木の一つになるかもしれません。


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by str1685 | 2018-11-26 17:49 | 今月の樹木 | Comments(0)

今月の樹木

菅さん提供

アワブキ(泡吹 落葉小高木 アワブキ科)          

                                      花期6月  果期910
 アワブキは谷筋に多く見られる樹木で、幾つもの側脈が並行に並ぶ20cm前後にもなる大きな葉を付け、秋には赤い実を付けます。

 アワブキの名は、材を火にくべると火のついた反対側の切り口から泡が吹き出すことから付けられたというものが一般的ですが、白色の小花が寄り集まって咲いている様子が泡のように見えるためという説もあります。


 花も泡に見えなくもないですが、薪が主な燃料だった昔は切り口から出てくる盛んな泡は他の材と比べて顕著なことから、この泡に因む方言名も幾つかあるようで、生活に密着した前者の説が有力なように思えます。

 かまどに薪をくべてご飯を炊いていた子供時代の頃、薪の端から泡と共ににじみ出る液体を興味本位で舐めて舌を刺すようなえぐみでえらい目に遭ったことがありますが、この液体の成分は、虫除けにも使われる炭を焼くときに出る木酢液と似たようなものでしょうから、舐めてえらい目に遭うのも当然です。

 この時の薪がアワブキだったかどうかは定かではありませんが、野山で木の実などを見るとつい口に運んで味を確かめてみたくなる性分は、今にして思えばこの頃から培われていたようです。


 泡と言えば、左党の人はビールの泡を思い浮かべる人もいるかもしれませんが、水の泡、泡を食うなどのように泡を使った言葉はいい意味ではあまり使われません。泡を吹くと言えば気を失って倒れるという意味で、まともに稼いだお金でないものをあぶく銭という言い方をしますが、あぶくは「泡沫」(あわぶく)が語源とも言われています。


 樹木のアワブキも用途の面からみれば、材は割れや狂いを生じやすいので木材には適さず、せいぜい薪として利用される程度という評価がもっぱらです。

 人の役には立たなくても、万華鏡をのぞいた時のような幾何学模を翅に持つスミナガシという美しい蝶の食草になったり、秋の実は鳥たちのご馳走になり、自然界では立派な役割を持っています。

 庭木や公園樹としては見かけませんが、真っ赤な実と共に大きな葉の黄葉も美しく、もっと高評価されても良い樹木の一つだと思います。

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by str1685 | 2018-10-20 19:23 | 今月の樹木 | Comments(0)

今月の樹木(2018年09月)

菅さん提供

センニンソウ(仙人草 つる性半低木 キンポウゲ科)           

                                花期89月 果期1011

 センニンソウは基部が木質化する半木本性のつる植物で学名にClematis ternifloraとあるように園芸で人気のクレマチスと同科同属です。

 センニンソウとそっくりの花を咲かせ、よく比較される植物に同じく同科同属のボタンヅルがあります。どちらも他の植物に絡まって沢山の花を咲かせます。

 花を見比べてみるとボタンヅルはわずかに黄色みを帯びていて雄しべがよく目立つためにぎやかな感じで、一方のセンニンソウの花は純白で清楚感がありボタンヅルより大きめです。

 両者の共通点は果実が似ている点にもあります。どちらの果実にも先端に雌しべの花柱が残っていて、熟すにつれて花柱に白い綿毛様の毛が密生し、種子が熟しきると風を受けて飛んでゆきます。

 この果実の白い毛を仙人の髭になぞらえて付けられたのがセンニンソウということですが、名付けた人にはセンニンソウの方の髭がボタンヅルより長いため立派に見えたのでしょうか。

 方やボタンヅルの方は、葉の切れ込みの形から花の王様と言われるボタンにあやかった名をもらっていますので名前ではどちらもいい勝負ということになりますね。


 センニンソウの花は大輪の花を咲かせるクレマチスと比べると見劣りはしますが、大きく広がったつる全体に真っ白な花が咲くさまは壮観で、初秋の気配を感じるころに晴れ渡った青空を背景にした花を目にすると爽やかな印象を受けます。

 花の美しさから家庭園芸に用いられることもあるセンニンソウですが、つるが伸びすぎた場合は秋に地際近くで剪定すればよいとのこと。木質化した半木本性の強みで翌年にはそこから新芽が出

るそうです。ただ、キンポウゲ科の植物には毒が有り、このセンニンソウも例外ではないので剪定などの管理には注意が必要です。


 クレマチスはつる植物の女王と言われているようですが、日本の原野に自生する絶滅が危惧されているクレマチスで、女王の名に恥じない大輪の花を付けるというカザグルマの花を自然の中で一目なりとも見てみたいものです。


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by str1685 | 2018-09-19 07:59 | 今月の樹木 | Comments(0)

今月の樹木(2018年08月)

菅さん提供


ウリノキ(瓜の木 落葉低木 ウリノキ科)           

                                     花期6月 果期89

 8月半ば、避暑を兼ねて山道を散策していると、近くにウリノキが可愛らしい姿の花を咲かせていたことを思い出し、立ち寄ってみることにしました。

 ウリノキの名の由来は、葉の形がウリの葉に似ていることからそのように呼ばれています。ウリとは無関係のウリハダカエデの葉ともそっくりです。

 ウリノキは滅多に見かけない樹木で花にはなかなか出会えませんでした。この山道は良く利用する山道ですが、ここにあるウリノキはずっとウリハダカエデと思い込んでいましたので花にめぐり会える機会を長い間 のがしていたことになります。


 数年前に偶然ここで花を初めて目にしたときは、花に出会えたうれしさと同時に我が身の観察眼の無さを思い知ることとなりました。(かえで)(たぐい)の葉はどれも対生でウリノキは互生という明確な違いがありますので、ちょっと注意してみれば違いは一目瞭然なのですが、遠目でしか見ていなかったということで自分を納得させました。

 ウリノキの葉は大きなものでは差し渡し20cmにもなりますが、実の大きさは1cmにも満たない大きさで、キュウリやメロンのようなウリの仲間の実が大きくなるのとは対照的な大きさです。

 この時期の果実はすでに濃紺色になって完熟しているようでした。多くの図鑑などには果実は藍色に熟すと記載されています。確かに結実直後の緑色から鮮やかな藍色に変化していく時期はありますが、濃紺色の果実は柿に例えれば熟柿(じゅくし)のような状態ということになるのでしょうか。


 仙台の七夕飾りに見られるような形の花は一度見たら忘れられない花です。愛くるしい花と美しい藍色に熟す果実は庭木にすれば身近で楽しめそうです。

 花びらの先端がクルクルと巻き上がったこのユニークな花の形はウリノキだけの専売特許ではありません。ウリノキとは縁もゆかりもない樹木で赤くて美味しい実を付けるツツジ科のアクシバも同じような形の花を付けます。

 アクシバが乾燥気味の所でも見られるのに対し、ウリノキは沢沿いなどのやや湿気の多い薄暗い場所で見られます。そのため、大きな葉の陰になる花や果実の撮影には一苦労です。


 さて、ウリノキの実もアクシバのように食べられるのかと言えばこちらは食べられる代物ではありません。ウリノキの名前につられて一度口にしたことがありますが、当たり前と言えば当たり前の話で、ウリノキとは名ばかりのメロンなどとは程遠いとても不味(まず)いものでした。


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by str1685 | 2018-08-18 20:50 | 今月の樹木 | Comments(1)

今月の樹木(2018年07)

菅さん提供

ニガ キ (苦木 落葉高木 雌雄異株 ニガキ科)           

花期45月 果期8

 道すがらに立ち寄った大阪北部にある野間の大ケヤキ。その大きさは日本で五本の指に入ることで有名ですが、毎年アオバズクが営巣することでも知られています。

 立ち寄ったついでに珍しいアオバズクの写真の一枚でも撮ろうかと梢を見渡しましたが中々視界に鳥の姿が入って来ず、場所を変えたところでニガキの木が目に入りました。

 葉の間からは、赤い果実と赤い果柄、さらによく見ると果柄が出ている果序軸までもが赤くなっているのが確認できました。


 日本の伝統色で黒みを帯びた深く濃い藍色の勝色(かちいろ)にニガキの実が熟すのは8月に入ってからになりますが、熟す前の段階でこんなにも赤い状態の実を見たのは初めてのことなので、アオバズクはさておいてニガキの撮影に専念しました。


 日照条件の良い所に生育するニガキの実が赤くなるのか、あるいは日照条件は関係がないのかは観察を重ねないことには断定できませんが因果関係はありそうな気がします。

 ニガキは漢字では苦木で、文字通り葉も材も実も苦いことが知られていますが、どの程度苦いのか実際に葉を口にしたことがあります。噛んですぐには苦味は感じられませんでしたが、少し間を置いてから強烈な苦みが襲ってきてすぐに吐き出しましたが、唾を何度吐き出してもいつまでも苦みが消えず、正に苦い思いをしたことがあります。

 この苦み成分は健医薬として市販のいくつかの胃薬に使われているようですが、樹皮から抽出した成分はかつて殺虫剤としても使われていたそうですから素人療法で使うのは控えた方が賢明です。

 テレビのドキュメンタリー番組で体調を崩した野生のチンパンジーが薬草をかじる場面を見たことが有りますが、日本の猿も苦いニガキをあえて食べることがあったとして、その光景を見た人がニガキに薬効が有ると気が付いたのかもしれません。


 薬用以外の利用法としては材の鮮やかな黄色を活かした寄木細工が有名ですが、材にも薬効が有りそうなのでどこぞで材を手に入れてコップを作り、冷たいビールを注げば薬用成分が溶け出して夏バテで弱った胃に良さそうです。苦いビールが一段と苦くなりそうですが、そこのところは苦み走ったいい男になったつもりで我慢することにいたしましょう。

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by str1685 | 2018-07-23 15:00 | 今月の樹木 | Comments(0)