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里山の整備・管理活動を行い、自然に親しみながら会員の親睦と健康維持などを目的としています。


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カテゴリ:今月の樹木( 109 )

菅さん提供

クロモジ(黒文字 落葉低木 雌雄異株 クスノキ科)          

                                   花期34月  果期910

 3月に見られるクスノキ科の花はクロモジ以外にはダンコウバイ、アブラチャンがあります。どれも小さな花が(ひと)(かたまり)になって咲きますがダンコウバイやアブラチャンは開花の後に新葉が見られるのに対し、クロモジは開花とほぼ同時に新葉が展開します。新葉は枝先に集まって付き、その形は羽根突き遊びの羽根のようにも見え、その基部に付く半透明の小さな花の集まりと相まって、枝の先々には自然が作る造形美の趣といった感が有ります。


 樹皮や葉には清涼感のある芳香が有り、抽出される精油(エッセンシャルオイル)には様々な薬理作用が有るといわれています。以前にこの香りを嗅いだとき、鼻の通りが良くなったように感じたのは血行促進作用があるといわれるその効用だったのでしょうか。熟すと黒くなる

実にも同じような香りが有るようです。
 香りのよいクロモジは高級楊枝として菓子楊枝や爪楊枝に利用されていて、戴き物の高価な和菓子に切り分け用に表皮の付いたクロモジの楊枝が付いていたことがありましたが、お茶の世界ではこの楊枝のことを楊枝とは言わずに黒文字と言うのだそうです。

 クロモジの名は、若い枝の暗緑色の()(はだ)現れる黒班を墨で描いた文字に見立てて名づけられたというのが通説です。名の由来を知っていても黒班は単なるシミにしか思えませんでしたが、色々な樹木の名の由来を知るにつけ、この説もまんざらでもないように思えてきました。


 木の葉を(いかだに見立て、その葉脈上に付く花を筏に乗る人に見立てたハナイカダの例や、ヤマボウシの名は、花の中央の丸い()穂と(すい)周りの白い(ほう)白い袈裟を(けさ)頭に巻いた山法師(山寺の僧侶)に例えたという昔の人の想像力や発想力の豊かさからすれば、クロモジの黒班も文字に見えたというのも納得できます。

 ところがクロモジの由来に最近別の説を目にしました。それは、昔の貴人に仕えていた女房(高位の女官)の間で使われていた物事を婉曲的に表現する女房言葉の一つに、かもじ(髪)、しゃもじ(杓子)のように語尾にもじを付けるもじ言葉というのがあり、元は黒楊枝と言っていた楊枝を奥ゆかしく黒もじと呼んだというものです。


 昔の宮中の女性たちは、万葉仮名を崩して平仮名の元となったというくずし字で和歌や恋文をしたためていたそうですが、女房の間では楊枝を単に黒もじと呼んだだけでなく、表皮に残る文様を文字通り文字に見立てて優雅に言葉遊びもしていたのでは、と考えてみるのも面白いですね。ひょっとして、文字に見立てたという説の始まりも、本を正せば女房たちだったのかもしれません。そんな思いで改めてクロモジを見てみると、シミに見えていたものが万葉仮名のくずし字に見えてきました。


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by str1685 | 2018-03-06 08:36 | 今月の樹木 | Comments(0)

今月の樹木(2018年02月)

菅さん提供


コナラ(小楢 落葉高木 ブナ科)          

                                     花期45月  果期910

 2月の初めにコナラの幼木に季節外れの紅葉を見ることができました。前年の年の瀬にはこの木の葉は緑色を保った状態だったので、なんと季節を読み違えたコナラだろうと思いながらも、年が明ければ早晩褐色の葉になるだろうと予想していました。

 本来ならこの時期のコナラは冬枯れの木立(こだち)の中でクヌギと共に黄褐色の葉を寒風にさらしています。コナラは紅葉の時期にもそのような褐色の葉のイメージがあることと、葉が色づいても渋みの感じられる控えめな色で目立たないため、紅葉といってもピンとこないかもしれませんが、秋から冬にかけては黄色からオレンジ、赤と変化してやがて黄褐色と多彩な色合いを見せてくれます。赤くなった葉の色は日本の伝統色で植

物のアカネとムラサキとで染めた暗めの赤の(ふか)()(こきひ、こきあけとも)という印象です。


 コナラやクヌギが冬になってもなかなか落葉しないのは、もとは南方系の常緑樹で葉を落とす必要が無かったものが北の方に進出してきたため、葉を切り落とす離層が発達していないことによるという話をどこかで聞いた記憶がありますが、それにしても2月の厳寒期に紅葉が見られるとは思ってもいませんでした。

 この近くでは前年の春にコナラの実生を観察できました。意外だったのはドングリの発根はお尻側からと思い込んでいたのが先の尖った所から発根すること、それとアサガオの子葉のように地上では展開しないということ。つまり、ドングリは地表に横たわった状態で根や芽に栄養を供給しているわけです。光合成をする必要のないほどドングリには栄養が詰まっているんですね。


 花期には黄緑色の雄花が多数垂れ下がって見えますが、雌花は数が少なく小さくて目立ちません。
 花の時期には若木にリンゴのような丸くて小さい赤いものができることがあります。外見も内側もリン
ゴに似て実際食べた人がいるというのも(うなづ)けます。

 この正体は極小な蜂の幼虫の作る食料兼住み家で、その名もナラメリンゴフシという(むし)(こぶ)です。
 マタタビの虫瘤は薬効が知られていてマタタビ酒にしたり塩漬けなどで食べられもしますが、見た目は
コナラの方が断然美味しく見えます。コナラの虫瘤にも薬効が有れば、見た目の悪さでマタタビの方は敬遠する人でもコナラの方なら食べようという人がいるかもしれません。果たしてコナラの虫瘤にも薬効は有るのでしょうか。


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by str1685 | 2018-02-07 14:56 | 今月の樹木 | Comments(0)

今月の樹木(2018年01月)

菅さん提供


イヌザンショウ(犬山椒 雌雄異株 落葉低木 ミカン科)  
                         花期78月  果期1011

 これは珊瑚だ、と思わず口をついて出そうになったのはイヌザンショウの赤くなった花柄(かへい)を初めて目にしたときのこと。珊瑚といっても浅い海で珊瑚礁を成す珊瑚ではなく、ネックレスや指輪などに加工され、彫り物や置物にも利用される深海の宝石珊瑚のことで、イヌザンショウの赤くなった花柄の色や形からは宝石珊瑚の形容しか思い浮かびません。


 花の時期には緑だった花柄の色は花が終わってしばらくすると色づき始め、秋の深まりと共に鮮烈な赤に変化していきますが、初冬には赤黒くなって鮮やかさは次第に失われていきます。
 これが本物の宝石珊瑚であれば、赤黒いものは
()(あか)珊瑚(さんご)と呼ばれる最高級品とされていますので、イヌザンショウを珊瑚と思って見る分には冬に入ってからでも観賞する価値は十分あると言えそうです。

 葉や実にサンショウのような香りがしないため、サンショウに比べて利用価値の無いという意味のイヌという接頭語が付けられたイヌザンショウ。そんなイヌザンショウでも花柄の美しさはサンショウの比ではありません。葉と果実に含まれる成分は薬用として実用的な面も持ち合わせています。

 珊瑚は世界の各地で、開運、子宝に恵まれるお守り、魔除けなどのアクセサリーとしても扱われて
いるようです。

 花言葉と同じように宝石にも宝石言葉(石言葉とも)がありますが、珊瑚の宝石言葉は長寿や幸福という縁起の良い言葉が与えられています。正月の縁起物の七福神の乗った宝船にも金銀財宝と共に宝石珊瑚が描かれていますね。
 年の初めの運試しに山に入り、まだ色の残るイヌザンショウの宝石珊瑚に出会えたとしたら、その年はきっと良い1年になると思います。


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by str1685 | 2018-01-08 08:31 | 今月の樹木 | Comments(0)

今月の樹木(2017年12月)

菅さん提供


カキ(柿 落葉高木 カキ科)          

                            花期56月  果期1011

 柿といえば日本の秋を代表する果物の一つで、かつては山里の民家の庭には必ずといっていいほど植えられていました。甘いものが少なかった時代には手間のかからない貴重な食べ物だったと思います。

 晩秋ともなると、枝に付いたままの朱色の柿の実はいよいよ赤みを増して熟柿(じゅくし)となってきます。渋柿も熟柿になれば渋が抜けて甘くなり、ぷよぷよとゼリー状になって今にもはちきれそうな熟柿は昔の子供のこの季節のご馳走でした。

深い落葉を踏みしめ、沢沿いの細い山道を歩いていて1本の柿の老木と出会ったのもそんな季節でした。ゴツゴツした幹の瘤、節くれだった太い枝が風雪に耐えてきた年月を感じさせます。

そこからさらに歩を進めるとすぐに朽ち果てた炭焼き窯が目に入りました。窯のドーム状の天井は崩れ落ち、焚口の石積みがかろうじて炭焼き窯であったことを(うかが)わせます。

 山歩きをしているとこういった炭焼き窯の跡にしばしば遭遇することがあります。草生(くさむ)してはいるが原形をとどめているもの、わずかにすり鉢状のくぼみだけを残しているものなど様々ですが、そこにはかつて山に密着して生活していた人の匂いのようなものが感じられ、言うなれば、城跡などの遺跡に接した際にそこはかとなく湧き起こる感慨にも似た思いで出会うごとに写真に収めています。

 炭焼きは原木を切り出した後に長さを揃える玉切り、窯詰の作業と続きますが、山の急斜面を重い原木を運んだり、窯の中では中腰の姿勢を強いられたりと大変な仕事です。今のように便利な道具が無かった時代には木の一本を切るにもかなりの労力を要したでしょうから昔は今以上に重労働だったはず。火を入れてからは一昼夜は炊き続ける必要があることから、人里から離れた山では泊まり込んでの炭焼きもあったそうです。

 ここで炭焼きをしていた人が熟柿を口にすることがあったとすれば、それは窯詰が終わって焚口から火を入れ、過酷な労働の一日が終わろうとする頃、窯に十分に火が回って一息ついた辺りだったのではないでしょうか。

 漆黒の闇の中、焚口の炎に照らし出された透き通るような熟柿にかぶりつく瞬間は至福の(とき)だったに違いありません。
 帰路をたどりながら、そんな情景を思い描いた晩秋の山歩きの一日でした。


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by str1685 | 2017-12-12 08:05 | 今月の樹木 | Comments(0)
菅さん提供

ゴンズイ(権萃 落葉小高木 ミツバウツギ科)          

                            花期56月  果期1011
ゴンズイと聞くと、ひれに毒があり、釣り人の間では外道扱いされるドジョウに似た魚を思い浮かべる人も多いと思います。樹木にもゴンズイの名を持つものがあり、この名は材がもろくて匂いがあるため利用価値がなく、同じように利用価値のない魚のゴンズイとの共通点から樹木名もゴンズイになったと広く言われていますが、熊野権現の守札(まもりふだ)を挟む杖にこの木を使ったことから、権現杖がなまってこの名が付いたという説もあります。


 節分に焼いたイワシの匂いで鬼を追い払うというような、匂いで邪気を払うという信仰は古くからあったようなので、材に匂いのあるゴンズイは権現杖には打って付けだったのかもしれません。魚のゴンズイは毒のひれの部分を除けば食べることができ、樹木のゴンズイも実の美しさから公園などに植栽されていますので、共に利用価値がないわけではありません。


ゴンズイの魅力は、薄緑色の小さな花とは打って変わって秋に姿を見せる鮮やかな赤い実です。実の形から狐の茶袋の異名をもつゴンズイの実は袋果(たいか)と呼ばれるもので、熟して裂開すると赤い果皮の内側にある黒い種子が目を引きます。このようなコントラストの強い色を配色して目立たせることは、種子を散布してもらう鳥が見つけやすくなる効果があり、これは二色効果といわれ他の植物にも見られます。


 アフリカ原産でミッキーマウスの木というのがあるようですが、ゴンズイも見ようによっては実の形がミッキーマウスに見えることがあります。

 秋にゴンズイに出会ったなら、どこかにミッキーマウスが隠れていないか探してみるのも楽しいと思いますよ。

余談

ミッキーマウスの誕生日って?

日本においては11月18日は「ミッキー&ミニーの誕生日」と設定されています。そしてその11月18日はディズニーモバイルサイトでも「誕生日」と定められています。


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by str1685 | 2017-11-17 07:33 | 今月の樹木 | Comments(0)

菅さん提供

クリ(栗 落葉高木 ブナ科)           

                     花期 67月 果期9月~10

 若いころに女性の好物は、いも、たこ、なんきんと聞いたことがありますが、当節はいも、くり、なんきんともいうようです。

 ある調査では秋の味覚なる食べ物の中では、クリがナシやブドウを差し置いて男女を問わず食べたいものの上位にランクされたそうです。

 近年の遺跡の調査では縄文の昔からクリが栽培されていたという報告もありますので、クリ好きな国民性は縄文人に刻み込まれたクリ好きのDNAが現代まで受けつがれているのかもしれません。

 旅行会社のクリ拾いのバスツアーは秋のツアーの定番の一つのようで、クリご飯に焼きグリ茹でグリ、さらには和洋を問わずスイーツにも使われるクリは日本の秋にはなくてはならない味覚の一つですね。

 クリは食用以外にも重宝されてきました。クリの材は耐久性と耐水性に富むことから家屋の土台など湿気の多いところに昔から使われ、古い鉄道マニアなら枕木に最も適した木材としてかつてはクリが多用されていたことをご存知の方も多いことでしょう。

 山に自生しているヤマグリまたはシバグリと呼ばれているものは栽培種の原種といわれ、かなり小粒ですが味は栽培種に引けを取りません。

 子供のころ学校帰りにヤマグリを山道で拾うと外の固い鬼皮を歯でむき、渋皮も渋みを我慢して前歯でこそぎ落とし、それから口に放り込んでカリコリッと栗の風味を味わったものでした。

囲炉裏で焼いたクリも香ばしくておいしいものでしたが、囲炉裏の(はた)で北原白秋の詩という一節焼きグリ茹でグリやいゆえよを歌のように口ずさんでいたのは兄弟姉妹の誰だったか、亡くなった母だったか・・・。栗を見ると目に浮かんでくるのは、囲炉裏を囲む家族団欒の懐かしい思い出です。


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追記
雄花と雌花の両方が判る画像を追加しました。(栗の花が咲くと独特の匂いがして、昆虫も沢山集まります。栗の受粉は風媒花でなく、虫媒花です。)また、自家不結実性でため1本の木では、結実は難しく異品種も混植することが必要です。
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by str1685 | 2017-10-12 09:00 | 今月の樹木 | Comments(0)

菅さん提供


マルバハギ(丸葉萩 落葉低木 マメ科)          

                         花期89月  果期1011

 秋を代表する花はコスモスやダリアという人もいれば、山野草好きの人ならキク科の花やタデ科の花を思い浮かべる人もいることでしょう。

 萩を最初に思い浮かべた人は、万葉集に収められている山上憶良(やまのうえのおくら)が秋の野に咲く花を詠んだ和歌が元になっている「秋の七草」に通じている人でしょうか。

 ちなみに和歌には萩の花を筆頭に、ススキ、クズ、カワラナデシコ、オミナエシ、フジバカマ、キキョウの七つの花が詠まれています。

 春の七草は食べるもので秋の七草は愛でるものとよく言われますが、秋の七草は愛でるだけではなく昔の人の生活と深く係っていたようです。


 和歌が詠まれた時代の人々がススキを美しいと感じていたかどうかはともかく、和歌にはススキの穂に

宿る露を詠んだものや、穂が風にそよぐさまを人の手招きになぞらえて恋人や夫婦の情愛を詠んだものなど数多くあります。

 ススキは屋根をふく材料として重宝されたことでしょうが、萩も茎を束ねて垣根にしたり細い所は(ほうき)に、茎の皮は縄にするなど必需品だったようです。

 めまいやのぼせに効き、強壮効果もあるという萩の葉のお茶も古くから飲用されていたようで、地名や料理屋に萩の茶屋と名の付くものがあちこちにあるのは、昔はそこで旅人を萩茶でもてなしていた名残かもしれません。

 クズは根からくず粉が採れ、茎は籠を編んだり、薪や刈り取った柴を束ねる用途が有りました。

 萩やクズ、ススキを含めて他の七草のそれぞれも古代より観賞以外に薬用として用いられ、今日(こんにち)まで利用されているようです。

 ところで、万葉集に詠まれている花では萩が最も多いそうです。萩は古くには(にわ)()(ぐさ)とも言ったそうで、このようなことからも昔の人には 萩が身近な存在だったことが分かります。

 山上憶良も萩の庭を愛でつつ七草を詠んだのかもしれませんね。


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by str1685 | 2017-09-23 20:28 | 今月の樹木 | Comments(0)

菅さん提供


コバンノキ(小判の木 落葉低木 コミカンソウ科)          

                         花期5月  果期78

 一昔前に「金のなる木」を育てることが流行ったそうです。木とはいっても多肉植物の多年草で、ある園芸農家が新芽に五円玉を通した状態でそのまま成長させたものを金のなる木と称して販売したところ、縁起の良い名前と物珍しさから大ヒットしたようです。


 金のなる木は南アフリカ原産で木ではなく草ですが、日本には正真正銘の樹木でお金にまつわる名前のコバンノキというのがあります。

 なぜコバンノキと言うのかといえば、黄金色(こがねいろ)の花が咲くわけでも小判の形をした実がなるわけでもなく、葉の形を小判に見立てたことによるもので、小判型に整った幾つもの葉が水平に張り出した短枝の左右に整然と並んでつく様子からはすっきりとした端正な印象を受けます。

 暗紫色の花は数ミリの大きさしかなく詳しく観察するには虫眼鏡が必要なほどですが、それぞれの葉とペアになるように並んで付くので小さいながらも緑の葉とは好対照の美しさがあります。実の方は6mmほどの大きさのブドウのような液果ですが美味しいものではなく食べるには値しません。というより口にした経験からは食べないほうが無難です。

 縁起の良い名前の木ですが園芸界では外国産で葉に白や赤、ピンクの()が入ったヨウシュコバンノキ(洋種小判の木)の方がもてはやされているようです。

 コバンノキを育てて金運にあやかりたい向きには、成金趣味に通じるような派手な外国産より、慎ましやかな印象の在来種をお勧めしたいと思いますがいらぬお世話でしょうか。


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by str1685 | 2017-08-25 17:26 | 今月の樹木 | Comments(0)

今月の樹木(2017年07月)

菅さん提供


ウスノキ(臼の木 落葉低木 ツツジ科)          

                         花期4月~5月  果期79

 「森の宝石」といえば森の中で見られる美しいもののこと。それが鳥ならブッポウソウやカワセミで、昆虫好きな人に言わせればそれは蝶でオオムラサキやミドリシジミ、はたまた甲虫で綺麗な羽を持ったタマムシやハンミョウだと言う人もいるでしょう。

 木の実で言えばノブドウやムラサキシキブ、サワフタギに木苺などが挙げられますが本命はこのウスノキでしょうか。

 なぜなら赤い実には宝石と呼ぶに相応しい特徴があるからです。それは宝石のカットのような稜(りょう角張り)と、先端に施された五角形のくぼみのある大胆なカットです。

 このくぼみが臼のようであることからこの木の名がウスノキになったということですが、もしも赤いルビーのような宝石を見知っている現代の人がこの木に名前を付けるとしたら、宝石に興味のない人でもこの美しい実を目の前にしたときには迷わず宝石に因んだ名前を付けたくなるに違いありません。

 釣鐘型に咲く花の先端は少し反り返っており、この形は実とそっくりです。良く似た花を付けるものにスノキがありますが、こちらの実はウスノキのようには赤くはならずほぼ球形で黒く熟します。


 色んな木の実でジャムをこしらえるのは楽しいもので、ウスノキのジャムもいつか作ってみたいものの一つです。きっと真っ赤なジャムができそうですが、この木自体が少ないうえに付ける実も少ないので長年山歩きをしていてもその願いはいまだに叶えることができません。

 たやすくは手に入らない希少性も森の宝石としては相応しいのかもしれません。


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by str1685 | 2017-07-12 21:01 | 今月の樹木 | Comments(0)

菅さん提供


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シロミノヤブムラサキは世界で2例しか報告例が無く、非常に貴重な樹木です。

当ブログではその貴重性から公表は永らく控えてきました。

地元では行政にこの樹木の保護対策を求めてきましたが、行政側からは保護対策については

見合わせる旨の回答しか得られませんでした。

そのため、現在は地元の方々がこの樹木を仕事の合間を縫って見守りと管理をされています。

また、一部公表もされている事から今回「今月の樹木」に取り上げることにいたしました。

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シロミノヤブムラサキ (白実の薮紫 落葉低木 シソ科)           

                         花期6月  果期11

 ムラサキシキブやその仲間のコムラサキは高貴な印象のある紫色の実をつけることで庭木としても人気が有りますが、シロシキブやシロミノコムラサキのように白い実をつけるものも何種か知られています。

 シロミノヤブムラサキもムラサキシキブの仲間ですが、その存在はあまり知られていません。その訳は、最初の1本目の発見が90年代初めとごく最近でその後2例目の発見まで永らく情報が無かったことが挙げられると思います。


 シロミノヤブムラサキは名前の通り秋には真珠のような白い実をつけますが、6月に咲く花の方も純白でヤブムラサキの紅紫色の花に比べると質素な印象です。この樹木はヤブムラサキと同様に葉や若い枝、萼に柔らかい毛が密生していて、葉に触るとビロードのような感触が伝わって来ます。若い枝はヤブムラサキの紫色と異なり緑色をしています。


 ヤブムラサキはムラサキシキブと違い、花も実も葉の下に隠れるようにつけるので花の時期も実の時期もあまり目立たない樹木です。つける実はムラサキシキブほど多くなく、その上に毛むくじゃらな萼が目立ちます。そんなところから観賞価値の高いムラサキシキブやコムラサキに比べて見劣りするという意味合いを持つ藪という名前が付けられたようです。

 不名誉な名を付けられた樹木ですが、金を取り込む植物として知られており、金鉱山周辺に多く見られるといわれています。

 マイナーなイメージのヤブムラサキが山あいで密かに白い花、白い実をつけているのに出会えたなら、金鉱脈を探し当てた時の山師のような感動が味わえるかもしれません。

それは同時に、世界で数例目のシロミノヤブムラサキ発見という快挙にも繋がってくる

と思います。


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果実
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by str1685 | 2017-06-14 22:11 | 今月の樹木 | Comments(0)