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今月の樹木(2019年07月)

菅さん提供


イタビカズラ(崖石榴蔓 常緑つる性木本 雌雄異株 クワ科) 

                       花期7~8月 果期9~11月

 イタビカズラはクワ科イチジク属の雌雄異株の植物で、枝から多数の気根を出して岩や樹木などに絡みつきます。

 イタビカズラの名は、同科同属のイヌビワをイタビとも言い、イタビのつる性であるこから名付けられたものだということですが、イタビカズラの別名のツルイチジクと言っ方が名は体を表す感じで分かりやすいように思います。

 

 山歩きでイタビカズラに出会うことは稀ですが、実(植物学上では果嚢)を付けているものに出会うとなると極めて稀です。日照条件が良く、ある程度成長しないと実を付けないのかもしれません。


 イチジクを漢字で書けば無花果。花が無いのに実がなるというところからこの漢字が当てられているわけですが、実際にはイチジクを割った時に中に見える赤い粒々が一つひとつの花に当たります。

 イタビカズラも市販されているイチジクのような花を雄株、雌株共に付けます。多肉質の花嚢の内部にある花は外部からは見ることができませんが、この花を間近で見られるのは唯一この花を訪れて受粉を担うイタビカズラコバチという種類の極小な蜂だけです。

 イチジクの仲間には、このように特定の蜂だけが受粉を担うことが知られています。蜂は雄株の花嚢の中で子房を食べて育ち、花期になると雌蜂が産卵のため他の花を求めて花嚢から脱出します。この時に体に付いた花粉が他の花に潜り込んで動き回る際に受粉されます。雄には羽がなく、花嚢の中で雌蜂と交尾後に一生を終えると言われています。


 受粉後の雌株の緑色の花嚢は秋になると紫黒色に変化していき果嚢となります。雌株の果嚢は食べられるという記述を目にしたことがありますが、雄株の方はイヌビワ同様にカスカスで食べられないということでしょう。

 雌株の果嚢の中には、こちらもイヌビワ同様に産卵後に命を終えた雌蜂が閉じ込められたままにっているそうですが、イタビカズラはまだ食べてみたことがありませんので、ある所の川岸の崖で目にしたものが雌株であれば食べてみたい欲望が叶えられそうです。


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by str1685 | 2019-07-27 21:08 | 今月の樹木 | Comments(0)

里山の整備・管理活動を行い、自然に親しみながら会員の親睦と健康維持などを目的としています。


by str1685
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