人気ブログランキング |
NEW POST

今月の草本 (2019年6月)ヒナラン

菅さん提供



ヒナラン(雛蘭 多年草 ラン科)

                                               花期45月 

 お祝いごとの贈り物に使われる胡蝶蘭のような大型で見栄えのする蘭しか見たことの無い人が、初めてヒナランを目にしたときにはあまりの小ささに驚かれることでしょう。 

 草丈が1020cmほどしか無い菊の仲間のヒナギクや、ケシの仲間で薄い和紙でつくったような花を付けるヒナゲシのように、ヒナと形容が付く植物には小型とか華奢(きゃしゃ)というイメージがあります。ヒナランも茎の高さが5~15㎝ほどしかない極小の蘭です。花数は多いものでは30近く付けるものもありますが、直径3mm位の豆粒ほどの大きさで目立つものではありません。葉の方は大きいものでも7㎝前後でほとんど立ち上がらず地表に沿うような形で、しかもたったの1枚しか付けないとなれば、よほど花に興味を持った人の目にしか触れることはありません。


 見るからに吹けば飛んでしまいそうなひ弱さで、周りに他の植物が繁茂するとすぐに掻き消えてしまいそうですが、以外にも生育場所は植物にとっては居心地が悪そうな谷筋の岩場や崖にった岩棚の環境を好むようです。このような所は苔は有っても高く成長する植物が少なく、背丈の低いヒナランとっては好都合なようです。地表に沿うような葉も、崖のような所で効率よく太陽光を受け取るには都合が良さそうです。


 多くのラン科植物の花粉は花粉塊という粘着部分を持った塊になっていて、訪花した昆虫にくっついて他の花に運ばれることが知られています。この花を訪れて花粉を運ぶ昆虫はコバエほどの大きさと思われますが、人には見過ごされてしまいそうな花でも、小さな昆虫にとっては格好な大きさと言えそうです。


 このような人目に付きにくい花でも好事家(こうずか)には魅力らしく、園芸目的での採で数を減らしている地域もあるとのこと。1枚だけの葉で他の植物から(のが)れるように健気(けなげ)に生きているヒナラン、見かけたら大事に見守ってあげたいものです。



d0024426_20144774.jpg

d0024426_20145130.jpg


by str1685 | 2019-06-26 20:15 | 今月の草本 | Comments(0)

里山の整備・管理活動を行い、自然に親しみながら会員の親睦と健康維持などを目的としています。


by str1685
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31