今月の樹木(2018年01月)

菅さん提供


イヌザンショウ(犬山椒 雌雄異株 落葉低木 ミカン科)  
                         花期78月  果期1011

 これは珊瑚だ、と思わず口をついて出そうになったのはイヌザンショウの赤くなった花柄(かへい)を初めて目にしたときのこと。珊瑚といっても浅い海で珊瑚礁を成す珊瑚ではなく、ネックレスや指輪などに加工され、彫り物や置物にも利用される深海の宝石珊瑚のことで、イヌザンショウの赤くなった花柄の色や形からは宝石珊瑚の形容しか思い浮かびません。


 花の時期には緑だった花柄の色は花が終わってしばらくすると色づき始め、秋の深まりと共に鮮烈な赤に変化していきますが、初冬には赤黒くなって鮮やかさは次第に失われていきます。
 これが本物の宝石珊瑚であれば、赤黒いものは
()(あか)珊瑚(さんご)と呼ばれる最高級品とされていますので、イヌザンショウを珊瑚と思って見る分には冬に入ってからでも観賞する価値は十分あると言えそうです。

 葉や実にサンショウのような香りがしないため、サンショウに比べて利用価値の無いという意味のイヌという接頭語が付けられたイヌザンショウ。そんなイヌザンショウでも花柄の美しさはサンショウの比ではありません。葉と果実に含まれる成分は薬用として実用的な面も持ち合わせています。

 珊瑚は世界の各地で、開運、子宝に恵まれるお守り、魔除けなどのアクセサリーとしても扱われて
いるようです。

 花言葉と同じように宝石にも宝石言葉(石言葉とも)がありますが、珊瑚の宝石言葉は長寿や幸福という縁起の良い言葉が与えられています。正月の縁起物の七福神の乗った宝船にも金銀財宝と共に宝石珊瑚が描かれていますね。
 年の初めの運試しに山に入り、まだ色の残るイヌザンショウの宝石珊瑚に出会えたとしたら、その年はきっと良い1年になると思います。


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by str1685 | 2018-01-08 08:31 | 今月の樹木 | Comments(0)