今月の樹木1月 (2014年1月)
2014年 01月 05日
ナナミノキ (七実の木 常緑高木 雌雄異株 モチノキ科)
花期6月 果期10~12月
真冬の1月半ば、山すそを流れる川の近くで真っ赤に実ったナナミノキの果実が目に入りました。図鑑などでは果期は10月~12月と表記したものが一般的ですが1月でも鈴なりの木を見ることが出来ます。山の木々の多くが花や実を付けていないこの時期にたわわに実を付けた木を目にするとなんだか得した気分になります。木の実が食料の野鳥達もこんな木を見つけたらきっと跳び上がって(飛び上がって?)喜ぶんでしょうね。
ナナミノキは別名ナナメノキともいわれています。ナナメノキといわれるのは木が斜めに成長することではなく、枝を折ると一様に斜めに割れるためということのようですが、ほとんどの木の枝は斜めに割れるのでこの説はまゆつばものです。ナナミノキの名の方も実の形が他のモチノキの実に比べ長いことから「長実の木」がなまってナナミノキとなったという説などいくつかの説が有りますが実際のところ語源ははっきり分からないようです。
モチノキの仲間の観賞価値は赤い実にありますが、花の方は白や薄緑の小さな花が多くほとんど目立ちません。その中にあってナナミノキは小さいながらも薄紫色の綺麗な花を付け、実と共に花の色も楽しめる樹木の一つです。