今月の樹木(2012年11月)
2012年 11月 13日
コマユミ(小真弓 落葉低木 ニシシギ科)
花期5~6月 果期9~11月
葉がマユミに比べると小さいためコマユミと名づけられていますが果実はマユミよりもニシキギの方とそっくりです。分類上は枝に縦方向にコルク質のヒレ状のものが有るものをニシキギといい、ヒレ状のものが無いものをコマユミということになっていますが厳密に区別しない見方もあるようです。
春に咲く淡緑色の花は5mm程と小さく目立ちません。花が目立たない分紅葉で目立ちたいという訳でもないでしょうが、ニシキギ、コマユミとも秋の早い時期から紅葉し始めます。
若い果実も淡緑色ですが秋の深まりと共に次第に赤くなり果皮が2片に裂開してオレンジ色の種子が顔をのぞかせます。上の写真では派手なメイクにオレンジ色のブローチをつけた厚化粧美人のようにも見えますが、実の皮を剥くと真珠のような種子が出てくるそうですから、派手な中にもつつましさを持った美人ということにしておきましょうか。
実は有毒で昔はこの実をつぶしてシラミ退治をしたそうです。昔の人にとっては紅葉の季節はシラミ退治の季節でもあったわけですね。