今月の樹木(2012年06月)
2012年 06月 11日
ヤマボウシ(山法師 落葉高木 ミズキ科)
花期6~7月 果期10月
お椀を伏せたような枝葉の上に真っ白な花びらをいっぱいに敷き詰めたようなヤマボウシに出会うと、山登りでかいた汗も一瞬で吹き飛ぶような清涼感が味わえます。花びらのように見えるものは苞と呼ばれるもので、その中心に20~30個ほどの小さな花が集まっています。秋には果実が赤く熟し食べられます。
ヤマボウシは妙見山近辺ではあまり見かけませんが中部地方から北の方にかけては生活に溶け込んだ樹木のようで、この名を冠したお店なども多く秋田には「山法師」という日本酒も有り、長野ではこの花が咲いたら田植えを始めるという地域もあるようです。
ところで、ヤマボウシの名の由来が中央の丸い花穂をお坊さんの頭に、4枚の苞を白い頭巾に見立てて名付けられたと聞くと、なにやらたけだけしい弁慶や僧兵をイメージしてしまいます。苞を頭巾に見立てるのなら、この清楚な花には同じお坊さんでも、白い頭巾をかぶった美人の尼さんをイメージするような名前がふさわしいように思いますがいかがでしょう。