今月の樹木(2012年08月)
2012年 08月 07日
クマヤナギ(熊柳 つる性落葉低木 クロウメモドキ科)
花期7~8月 果期7~8月
クマヤナギのつぼみを目にしたのでどんな花が咲くのか楽しみに花の季節を待ちました。時期が来て花を観察してみると直径3㍉ほどの虫眼鏡で見るような小ささでいささかがっかりしましたが、クロウメモドキ科の花は総じて小さいのを思いだして納得。
熊の付く植物や生き物は熊笹や熊蜂のように強さや大きい事の例えに使われる場合が有りますが、クマヤナギの場合はどうでしょう。つるのように細く伸びる枝は他の樹木にゆるく巻きつく程度でもたれかかっているようにも見え、葉は平行脈で端正な形です。垂れ下がる枝が風に揺れる様子をヤナギに見たてたのかもしれませんが熊のイメージはありません。
枝が熊でも切ることができないほど強いということでクマヤナギという説も有ります。力試しに枝を引っ張て見ようなんて物好きな熊もいるとは思えませんが、人も食べることの出来るこの実が熊の好物で、実を採るために引っ張られた枝が切れてない状態を見た人がクマヤナギと名づけたのかもしれませんね。
しなやかで丈夫な枝は“かんじき”の材料に使われたり馬を御すムチにもなったそうです。
実は翌年の花が咲く頃に熟してきます。黒く熟した実と花とを同時に見られることもあります。
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